- 2007-06-19 (火) 0:02
- 成長期
「おもしろいか?」
講師オタメガは、おもむろに食玩を組み立てながら、
そう呟いた。
背中に冷たい汗が落ちる。
「おもしろいです!」と言ってしまえばいい。
ここまで作ってきたんだ。
自信を持って答えたらいいんだ。
しかし、俺は何も言えなかった。
オタメガが訊いてきた事に答える事ができなかった。
それは、このゲームが
おもしろくない
と、自分で認めているのに等しかった。
今回は小説風に始めてみました。
深刻な場面ですが、オタメガのせいで全てぶち壊しです。
年が明けて、講師に今の状況を報告しなければならないの
ですが、その時に、現在製作中のゲームをプレイしてもらう事に
なっていました。
そしてプレイしてもらった後に、
訊かれたのが「おもしろいか?」だったのです。
後から聞いた話なのですが、
どうやら全員に同じ事を訊いているらしく、
ここで「おもしろい」と自信を持って答えないと、
作り直しさせられるという、
ある意味、罠のような質問でした。
で、ミナミは何て答えたかと言うと、
「先生の感性とは、どうやら合わないようですね。
交渉決裂です」
と、「天才は一般人には理解されないんだ」的なことを言って、
作り直しから逃れました。
質問の問いに答えてません。
何度も言っていますが、自分がおもしろくないと思って作っているゲームは
他人がプレイしても、おもしろくありません。
しかし、ゲームクリエーターたるもの、
自分の作ったゲームを「おもしろくない」とは言ってはなりません。
相手に「おもしろくない」という先入観を与えてしまっては、
本当はおもしろくても、そういう目で見られる事になってしまうので。
よって、どんなゲームだろうが、自信を持って「おもしろい」と答えなければ、
ならないのです。
人を選ぶゲーム・・・・・・いい(便利な)言葉だ。
さて、オタメガの罠は何とかクリアし、ミナミはその場を離れようとしました。
その時、オタメガの口から、凄い事実が飛び出たのです。
「お前、出席日数、8割届いてないぞ」
ん?8割いってない?
何を言っているんだオタメガは?
そりゃ、いまはまだ授業は残っているんだから、
8割届いてないのは当然じゃないか。
計算では最終的には8割出ているはずなのですが・・・・・・
「いや、お前。進級試験日までの計算では、
8割に1回分届いてないから」
試験日まで?
予想外の出来事に、ミナミは唖然としました。
リアルな計算を間違えた!!
進級試験を受ける為に必要な条件として、
ゲーム制作の授業を8割受けておくという条件があるのですが、
ミナミは勘違いして、最終的に8割になっていればいいと
思っていたのです。
完全にヤバイです。
ゲーム制作の授業って、講師が前に立って授業するわけでもなく
完全に各自が自由に作っているので、
あまり授業に出る必要ってないんですよね。
だから家でやるのと、あまり変わりません。
(家と学校のPCのスペックの差は、ひどいものがありますが)
よって、たまに休んだりしていたのです。
もちろん8割に届くように休んでいたので、2回や3回ぐらいです。
ですが、最後までと途中までとなら話は変わってきます。
絶対絶命のピンチとなりました。
このままでは進級試験が受けれません。
さて、ミナミは絶体絶命のピンチを、どのようにして切り抜けたか言うと、
補習授業を発生させた。
実はですが、
ミナミの友人2人も出席日数が8割いってなかった事が発覚。
進級テストを受ける権利があるのはプログラマーでは全員で5人。
そのうちの3人が出席日数が足らなくて受けれないとなった日には、
ある意味、大問題です。
学校のエース3人が、不祥事を起こして全国大会の出場を
辞退したようなもの。
この場合、世間の目は生徒の責任というよりも、
学校側の監督不十分と見られます。
本当にダメ生徒を持つと、学校側は大変ですね。
というわけでダメ生徒3人で講師全員に頼み込み、
これまで休講になった授業を、前倒しでやってもらう事になりました。
(本来なら全授業が終わってから調整の為にやる)
ダメゲームプログラマーはいつだって、ギリギリに生きてます。
そんなわけで、なんとか出席日数をクリアし、
テストを受ける事はできるようになったのですが、
肝心のゲームはどうかなのかという問題があります。
次回は、その肝心のゲームについて。
でも、その前に次回は成長期が50回ですね。
そろそろ、一度、まとめてみたいと思います。
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